
見えない人といっしょに
わたしたちは一人ひとり、得意なことも苦手なこともちがうよね。みんながおたがいを大切にし合ってくらすにはどうしたらいいのか、いっしょに考えてみよう。
「障害(しょうがい)」ってなんだろう
「車いすに乗っているAさんは、あるお店で買い物をしたいと思いましたが、入口に高いだん差があるために中に入れません。
そのとなりのお店は入口にだん差がありませんが、お店のなかにたくさん商品が置いてあり、通路がせまくて車いすでは通れません。
さらにとなりのお店は、だん差もなく、通路も広いので、車いすで入れました。ところが、たなの高いところに商品が置いてあるので、車いすのAさんには手がとどきません」
自由に考えてみよう
それぞれのお店に、どんな工夫をしたら、車いすのAさんが買い物をしやすくなるかな?
Aさんが買い物をするときに「障害(しょうがい)」になるのは、「歩けないこと」だろうか?
それとも「だん差」や「せまい通路」や「たなの高いところにある商品」なのだろうか?
あなたはどう思った?
目が見えない人が外に出かけるときには、どんな工夫があればいいのだろう?
「みんなでいっしょにくらす」(共生社会)
2016年4月「障害者差別解消法(しょうがいしゃさべつかいしょうほう)」がスタートした。障害のある人が社会のバリアをとりのぞくために、その人の障害に合わせた工夫をしてほしいと伝えたときに、負たんが重すぎないはんいで対応することを「合理的配慮(ごうりてきはいりょ)」という。この法りつでは「合理的配慮をしない」ことも差別だとして、会社やお店にも努力するように求めている。
でも、実際にはいまも6割(わり)のアイメイト使用者がお店に入れてもらえないことがあるんだよ。そのことをどう思うかな?
障害(しょうがい)がある・ないにかかわらず、一人ひとり年れいも性別も、得意なことも苦手なこともみんな違う。すべての人がおたがいを大切にし合って、だれでもその人らしく生き生きとくらせる社会を「共生社会(きょうせいしゃかい)」というんだ。そんな社会をつくるためには、何が必要なのだろう。
「合理的配慮(ごうりてきはいりょ)」って?
たとえば、あるレストランに目が不自由な人がお客さんとして来たとする。そのときに、点字のメニューを用意していなくても、かわりに店員さんがメニューを読んであげることはできるよね。そんな風に、できるはんいで対応をしましょう、というのが「合理的配慮(ごうりてきはいりょ)」なんだよ。
保護者·教育関係者の皆様へ
「アイメイト・こどもサイト」とは
「アイメイト・こどもサイト」は、ご家庭や教育現場で楽しみながら、アイメイト(盲導犬)に関する正しい知識を学習できるよう制作しました。さらに、アイメイト(盲導犬)に関する内容だけでなく、アイメイト使用者や視覚障害者が感じる「不便さ」や「不自由さ」についても紹介しています。大人と一緒に深く考えることで、子どもたちに思いやりのあるやさしい心が育まれることを願っています。
対象年齢
当サイトは、小学校5年生以上を対象としています。できるだけ平易な表現を心がけ、漢字をひらがなにしたり、読み仮名をふったりしています。大人の方が、より詳しい情報をご覧になりたい場合、アイメイト協会公式ホームページをご覧ください。
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