『盲導犬虐待』情報に関するお知らせ

posted on 2010年4月16日

『盲導犬の虐待』があるのではないかとの情報がインターネット上に書き込まれ、当協会にも多くのお問い合わせが来ております。その多くの方が、とても信じられない話とお考えになり、ご心配のあまりご連絡いただいたものと思います。

本来であれば、個々のご連絡に対してそれぞれ回答させていただくべきでしょうが、非常に多くのお問い合わせがあり、その一つ一つに応えることは物理的に難しい状況になってまいりました。誠に申し訳ありませんが、このような形で説明させていただくことをご了解いただきたく、お願い申し上げます。

さて、お問い合わせの件ですが、当協会としてももちろん、貴い生命が不当に虐待されるというようなことがあってはならないと考えます。

また、我が国で盲導犬を使用する人たちに、そのようなことはあり得ないと信じているというのもまた、私どもの正直な気持ちであります。

とはいえ、万が一のことを考えれば、そうした事実があるかどうか、そこから調査する必要があるのも事実です。当協会の通常業務として、使用状況に問題があった場合は個別に適切な対応をすることとなっております。また、使用方法になんらかの不適な状況が確認された場合は、個々のケースに応じて適切な対応をとることとなっております。

従いまして、すでにこれまで、連絡に基づき調査を開始しており、一定の成果を得るに至っております。が、現時点に至ってもなお、虐待の事実があったという証左はひとつも確認されていません。

また、『自分の目で虐待の現場を見た』『虐待の声を聞いた』という人物がいるかのような情報がありますが、この人物が具体的に誰であり、現実に存在しているという確証も得られておりません。

映像や写真等の証拠があるかのような情報もありますが、これらの証拠が存在しているという確証も一切得られておりません。

ここに至り、私どもが懸念することは、真偽の定かでない情報をもとに、多くの方から一方的に非難された使用者の方についてです。懸命な努力の上で外を歩く力を得たにもかかわらず、そうして出掛けた先がこのようなひどい噂に満ちた世の中であったとしたら、どのように感じることでしょう。

あるいは、その他の盲導犬を使用するすべての人たちに対して、あらぬ疑いや不必要な懸念が生じてしまうとしたら・・・。こうしたことが、今後の福祉事業に悪い影響を与えることの無いよう、切に願っております。

最後に、皆様にひとつお願いがあります。今後、真偽の定かでない噂をむやみに信じ、軽い気持ちで流布してしまうことのないようお願いいたします。軽率な行動によって、あらぬ被害を受ける人が生まれてしまう、そのようなことは避けねばなりません。切に、お願いいたします。

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