アイメイト協会でお仕事してみませんか?

こんな職場です

当協会の使命は、アイメイト(盲導犬)との自立した自由な歩行を実現するための指導を通して、視覚障害者が抱える問題の解決をお手伝いすることです。当協会の職員は、もちろん犬が好きであることと共に、視覚障害者が抱える困難や「自由に安全に歩きたい」という願いに寄り添う気持ちを大切にしています。

アイメイト協会の「歩行指導員」とは

当協会の事業は、多くの法人・個人によるご支援によって成り立っています。また事業の運営には、当協会が創設者塩屋賢一から受け継ぎ、長年にわたり積み重ねた経験と技術が不可欠です。しかしそれらを背景として、直接的かつ最終的に「アイメイト(盲導犬)」を生み出しているのは、当協会の歩行指導員です。アイメイト(盲導犬)は、人と犬が学ぶことで誕生します。アイメイト(盲導犬)歩行の実態は2つの要点に集約できます。

  • 適性を備えた犬が十分訓練されていること
  • 使用者となる視覚障害者が訓練された犬の扱い方を身につけていること

日々の職務としてこの2つを実現していくのが「歩行指導員」です。なお「(犬の)訓練士」ではなく、「(人の)歩行指導員」と呼ぶのは、「主役は人であり、アイメイト協会の仕事の本分は人間教育である」という理念に基づいています。

「歩行指導員」の主な職務内容

  • 視覚障害者(使用者)への歩行指導や相談・フォローアップ
  • アイメイト(盲導犬)の育成訓練
  • 犬の毎日の健康管理や犬舎掃除など
  • 社会一般への啓発活動など

望まれる適性

  • 言葉で歩行指導できるコミュニケーション力
  • 様々な個性の使用者に対応できる柔軟性
  • 好奇心、工夫して前に進む力
  • 根気強さと前向きな思考力
  • 思いやりの心と誠実さ

新人研修(就業直後)

歩行指導員に求められる基本を正しく身につけるための研修テーマ(例)

  • 犬という生き物を扱う心構え
  • アイメイト使用者(視覚障害者)の命を預かる責任感
  • 犬の生態
  • 犬の個体識別、飼育環境の整備・衛生管理
  • 視覚障害者の生活や視覚障害に関する基礎知識

作業写真

歩行指導員の技術習得

「犬の訓練技術」と「視覚障害者への歩行指導技術」を習得する中で、揺るぎない根本はありながら、複数のやり方が存在する場面もあります。そういう点では、歩行指導員になるための画一的な研修マニュアルがあったとしても意味がありませんし、存在もしません。また歩行指導の技術には限界も完成もなく、職人芸のようにいくらでも自分を高める努力を続けられます。そう言うと難しそうですが、最初は誰でも未経験です。経験豊富な先輩スタッフが実地でサポートします。OJTの重要性は言うまでもありませんが、歩行指導という業務に向き合うことこそが、歩行指導員としての成長に直結しています。

「歩行指導員」のやりがい

  • 視覚障害者が抱える最も大きな問題の一つを解決するお手伝いができる
  • 自由に安全に歩きたいと願う視覚障害者が、さっそうと歩き、はつらつと活躍する様子は何よりもうれしい
  • 犬という生き物のすばらしさや能力を深く感じることができる
  • 一人一人の人生の新たな出発点となる場所での仕事であり、歩行指導を終えた卒業生とは長いつき合いとなる
  • 多くの支援者がおり、社会全体との関りを感じながら働くことができる

作業写真

代表理事メッセージ

自分の目が見えない。そんなことを想像したことがありますか?

目が見えなくて不自由なことは大きく二つあります。一つは、今お読みの文字(墨字)の読み書き。もう一つは、自由に安全に歩くことです。読み書きについてはパソコンやスマートフォンで音声読み上げソフトなどを利用する方法が普及して情報のやりとりに関する垣根は低くなりました。もう一方の自由で安全な歩行については、白杖で歩くのか盲導犬と歩くのか、または晴眼者に誘導を頼んで歩くのかなどの方法があり、視覚障害者自身が選択します。この「歩行問題解決のお手伝い」がアイメイト協会の仕事です。アイメイト協会では、視覚障害者が安全で自由に歩く方法として、犬の能力を借ります。犬の訓練と視覚障害者への歩行指導の2つが当協会の事業の柱です。

犬が訓練されるということは、人間からの指示を受けて動くことを覚えるということです。どれほど十分に訓練をしても、受けた訓練を犬自身が自分で活用して、自発的に人を導くことはありません。犬の能力を発揮するためには、使用者となる視覚障害者が訓練された犬の扱い方と接し方を学ぶ必要があります。 

犬の訓練と視覚障害者への歩行指導を実施する「歩行指導員」の仕事を身につけるためには、好奇心と工夫にプラスして前向きな思考と努力が欠かせません。どんな仕事でも一朝一夕にできるようになるわけではありません。しかし、一人前の歩行指導員になった時、すなわち本当の意味で役立つアイメイトの訓練技術と、視覚障害者の社会参加を応援する歩行指導技術を習得した時にこそ見える世界があります。大組織の中の一歯車ではなく、一から十まで仕事の全てのプロセスに関与していけることも、当協会で歩行指導員として働く魅力の一つです。

このようなアイメイト協会の仕事に取り組んでみたいという熱意を持った方、そして先輩スタッフと仲良く一緒に頑張ってくれる方、ぜひ応募してください。新しい仲間を楽しみに待っています!

理事長写真

公益財団法人アイメイト協会
代表理事 塩屋隆男

先輩スタッフコメント

先輩スタッフインタビュー

歩行指導員 研修生 M.O
(2019年入社)

どうしてアイメイト協会に?

諦めかけていた夢に挑戦

小学生の頃に盲導犬の訓練士に憧れていました。この職業自体、そこまで人材の募集をしているイメージがなかったため、この仕事をするのは難しいかもと勝手に諦めていました。大学では今の仕事とは関係ない分野を学んでいましたが、就職活動をする中で、アイメイト協会の存在を知り、説明会に参加して、やっぱり夢だったことをやってみたいと思ったためです。

だからこの仕事が好き!

アイメイトペアの新しいスタートに立ち会える仕事です

アイメイト候補の犬を訓練していく過程では、自分の言ったことが犬になかなかうまく伝わらず、行き詰まることがあります。それでも、こうしたら伝わるかな?こうしてみようなど試行錯誤していると、今までの時間がなかったように、犬がスッと理解したりします。自分の言っていたことが伝わると、嬉しく、いとおしく思います。また、視覚障害者への歩行指導は4週間の合宿形式で行われます。4週間の中で、アイメイトとの歩き方や健康管理、アイメイト使用者としてのマナーを生徒(視覚障害者)に教えます。無事卒業が決まり、生徒とアイメイトのペアが一生懸命に家に帰っていく後ろ姿を見ると、新しい生活を歩んでいくんだなあと、嬉しく思います。

私の目標は

訓練、歩行指導に絶え間ない努力を

目の見えない人と、自分が訓練したアイメイトの関係性がより良いものになるよう、日々努力を重ねています。犬の訓練の技術の向上や、目の見えない人への歩行指導の進め方など、もっと工夫を凝らしていければと思います。

志望者へのメッセージ

社会に出て、就職して働くことは初めてのことで、迷うこともあると思います。自分の持っている可能性を自分自身で信じて、後悔のないように行動するといいと思います。


先輩スタッフインタビュー

歩行指導員 研修生 H.I
(2018年入社)

どうしてアイメイト協会に?

子どもの頃の憧れに挑戦したかった

幼いころから盲導犬の訓練士に憧れはありました。大学では社会福祉、主に高齢者の介護事業について勉強をしていました。一度は高齢者施設に就職を考えましたが、たまたまアイメイト協会の説明会のお知らせを見て興味が湧いて参加しました。話を聞いてやっぱり昔憧れていた訓練士に挑戦してみたいと思いアイメイト協会を選びました。目が見える、見えないに関係ない社会づくりに取り組むアイメイト協会の理念がとても魅力的で印象深かったことも協会を選んだ理由です。

だからこの仕事が好き!

歩行指導を担当して、誰かの夢をサポートする仕事だと実感しました

入社して4年目の10月に初めて視覚障害者への歩行指導を受け持ちました。担当した生徒は今までは白杖で生活をしており、アイメイトと歩くのが初めての人でした。歩行指導の最初の頃はアイメイトの歩くスピードが速くついて歩くのに精一杯だったのが日に日にスムーズに歩けるようになり、卒業時に風を切って歩いている姿を見た時は、ほっとした気持ちと4年間頑張ってきた成果が目に見えてとても嬉しかったです。歩行指導中に生徒から「あれをしたい」「ここに行きたい」という声を聞いた時、協会の仕事は人に夢を与えることができる仕事だと実感しました。その時初めて自分のしていることは凄いことだと感じた反面、とても責任感のある仕事だとも強く感じました。

私の目標は

次の1頭、次の1組を目指して

まずは1頭でも多く、自分が訓練した犬をアイメイトとして送り出せるようにすることです。今はまだ分からないことや、一人でできないことがありますが、まずはできることを1つずつ増やしていきます。歩行指導では前回の反省点や学んだことを活かして一人でも多くの視覚障害者が社会参加できるように歩行指導に取り組んでいきたいです。

志望者へのメッセージ

まずは自分が納得できるように、行動することが大切だと思います。少しでも興味があったら妥協せずにやってみてほしいです。やらずに後悔するなら、やってみたほうがいいし、挑戦した先にたくさんの経験や学びが得られると思います。


先輩スタッフインタビュー

歩行指導員 N.M
(2015年入社)

どうしてアイメイト協会に?

小さい頃からの夢に向かって

小さい頃から盲導犬の訓練士になることが夢でした。その夢を叶えたくて大学へは行かず犬の専門学校へ進学しました。就活時期にアイメイト協会で採用活動をしていることを知り、応募をしたのがきっかけです。

だからこの仕事が好き!

大変なこともあるけれど、「ありがとう」の笑顔にやりがいを感じます

正直に言うと、とても辛いこともたくさんあります。訓練がなかなか進まず、犬との関係がギクシャクしたり、歩行指導の期間中、お互い真剣だからこそなのですが、生徒と向き合う中で気持ちがぶつかってしまったり…。でも自分が頑張った分だけ犬は必ず応えてくれます。手をかけてあげた分だけ成長します。そして、訓練した犬と新しい主人(視覚障害者)がペアを組み、一人と一頭で安全な歩行ができるように歩行指導をします。卒業が決まり、ペアで仲良く、ぐんぐん歩いていく姿を見た時、「ありがとう」という言葉と共に笑顔でスタートをきっていく時が私にとって一番やりがいを感じる瞬間です。

私の目標は

支援してくださる方の想いをアイメイト使用者につなげて

アイメイト使用者が「この犬とペアになれてよかった」と思えるアイメイトを育てていきたいです。一頭でも多くの候補犬をアイメイトとして送り出し、子犬時代を育ててくださったボランティアの方の想いを使用者につないでいきたいです。

志望者へのメッセージ

色々な人と関わりを持つ仕事なので、視野が広がると思います。辛いこともありますが、人として自分自身がとても成長できる仕事だと実感しています。知識、技術よりも「やりたい」「頑張りたい」という気持ちが何より大切です。やる気、夢がある学生の皆さん、ぜひ一緒にアイメイトの育成、視覚障害者の自立のお手伝いをしてみませんか?


先輩スタッフインタビュー

歩行指導員 R.N
(2005年入社)

どうしてアイメイト協会に?

人のために働ける仕事だと感銘を受けました

幼い頃から犬が大好きで、将来は犬に携わる仕事がしたいと思っていました。高校生の時、盲導犬訓練士という仕事を本で知り、犬に携わるだけでなく人の役に立つ仕事に惹かれ、アイメイト協会の見学会に参加しました。当時の私は、「盲導犬を訓練する仕事」という認識でしたが、アイメイト協会の事業の目的は「視覚障害者の自立支援」であり、この仕事は「視覚障害者にアイメイトの扱い方を指導する仕事」であり、「犬ではなく人が主役」という理念を知り、とても感銘を受けました。目が見えなくても一人で歩きたいと願う人の力になりたいと思い、アイメイト協会への就職を希望しました。

だからこの仕事が好き!

答えは無いけれど、常に成長を感じることができます

視覚障害者への歩行指導では、身振り手振りは通用しません。すべて耳で聞こえる言葉でアイメイトの扱い方を教えなければなりません。四苦八苦しながら歩行指導を行っていた時に、使用者からかけてもらった言葉が今でも心に残っています。それは、「誰かの真似をしたり、上手に説明しようと気負うよりも、“伝えたい”と思って伝えてくれた言葉が一番伝わる」という言葉です。歩行指導員として技術を磨く必要はありますが、技術よりも大切なことは、“伝えたい”という強い気持ちを持って、誠実に向き合うことだと、使用者に教えてもらいました。また、歩行指導や訓練において、ここまでできたら完成というものはありません。使用者も犬も、100人(頭)いれば100通りの方法があり、答えがない分、試行錯誤しながら一歩一歩成長していける仕事です。経験がなによりの糧になる仕事であり、一生懸命に取り組んだ分だけ視野が広がっていきます。そんな歩行指導員のやりがいを感じる瞬間は、歩行指導を終えた後に、使用者がアイメイトとともに2人5脚で颯爽と歩く後ろ姿を見送る時です。

私の目標は

後輩にとってキャリアモデルになれるように

産休と育休で約1年ほど現場を離れていましたが、職場復帰にあたり、今まで培ってきた技術や経験がとても役に立ち、歩行指導員は手に職をつける仕事だと実感しました。私が先輩たちから技術を受け継いだように、後輩たちに技術と自分の経験を伝えていきたいと思っています。そして、一人でも多くのアイメイト歩行を希望する視覚障害者のアイメイト歩行が実現するよう、私にできることを精一杯やっていきたいと思います。

志望者へのメッセージ

「自分に向いている仕事は何か」ではなく「どんな仕事をやりたいのか」、それが大切だと思います。どんな仕事も楽しいことばかりではなく、悩んだり躓くこともあると思います。そんな時に自分を支えてくれるのは、“この仕事がやりたい”という初心だと思います。自分自身と向き合い、成長することができる仕事は、人生においてもプラスになります。


先輩スタッフインタビュー

歩行指導員 S.H
(1999年入社)

どうしてアイメイト協会に?

アメリカでの出会いがきっかけに

約10年間、地元(練馬)を離れて色々な経験をしてきましたが、最終的に生まれ育った地元に根を下ろす仕事を探していました。時々新聞等でアイメイト協会の記事を見ることがあり、地元練馬にこのような施設があることは知っていましたが、以前はアメリカで仕事をしており、よもや一緒に仕事をするとは思っていませんでした。ところが、アイメイト協会はアメリカにある世界最大の盲導犬育成団体『The Seeing Eye』と交流があり、渡米した現在の代表理事と食事をする機会がありました。このご縁をきっかけに、帰国後はアイメイト協会で仕事をすることとなりました。

だからこの仕事が好き!

アイメイトペアの後ろ姿に頼もしさを感じます

視覚障害者への歩行指導終了後、アイメイト使用者からの依頼で使用者の住んでいる地域でフォローアップすることがあります。例えば、家の周辺の地図をもっと細かく知りたいとか、転職したので職場までの道のりを確認したいなど相談内容は様々です。もちろん私がフォローアップする立場で現地入りし、一生懸命アイメイトの扱い方や地図を説明しながら困っている箇所を修正していきます。しかし、仕事に夢中でふと気づくと今自分がどこにいるのか分からなくなることが多々あります。地元の看板が目の前にあっても使用者から聞く発音と、文字が一致せずどこへ向かえば帰れるのか分からなくなることが良くあるのです。そんな時、使用者の後ろにくっついて分かるところまで連れて行ってもらいます。その後ろ姿は本当に頼もしいなあ、かっこいいなと感じ、心が温かくなります。私たちが講演などでよくお伝えしていることで、目が見える見えないに関係なく壁のない社会を目指しましょうというフレーズがありますが、本当にこの言葉を実感する瞬間です。目が見える、見えないとこだわっているのは実は見える方の側かもしれませんね。

私の目標は

多くの方への感謝を込めて、1組でも多くのアイメイトペアを

1頭1頭心を込めて訓練したアイメイトを歩行指導を通して視覚障害者にその扱い方や世話の方法を教え、1組でも多くの視覚障害者とアイメイトのペアを世に送り出したいと毎日奮闘しています。地道でこつこつとした仕事ですが、使用者がどんどん明るくなっていく姿を見たいです。アイメイト候補の子犬は、一般家庭で約1年間愛情を受けながら成長します。一生懸命育ててくださったボランティアさんに思いを馳せることも良くあります。犬舎にいるすべての犬たちがアイメイトになれるよう育てたいと考えています。

志望者へのメッセージ

何事も一生懸命相手に伝えようという気持ち(歩行指導員として仕事に取り組む)が相手の気持ちを動かし、何倍にもなって返ってきます。形のあるものではないのですが、何とも言えない心地よい気持ちです。そんな経験をしたり気持ちを味わったりしたい方は、是非、アイメイト協会へいらしてください。