盲導犬刺傷事件について
posted on 2014年9月4日
2014年9月
今回のような悪質な事件は、1957年にアイメイト事業が始まって以来、初めてのことです。アイメイト(盲導犬)は使用者の目であり、心と心でつながった大切なパートナーです。今回の事件は、使用者をも危険にさらす卑劣な行為で、あってはならない事件です。
事件が発生してから当協会では、被害にあった使用者や犬(アイメイト)のケアが第一と考えて対応してきました。
この事件を知った皆さんは、犯行への怒りとともに、やるせない気持ちを抱えていらっしゃると思います。そうした方にぜひお願いしたいのは、あくまで大事なのは、被害に遭った使用者とアイメイトが再び平穏な日常に戻るということです。
使用者とアイメイトは、いつも一緒にいます。仕事をし、買い物に出かけ、あるいは趣味や近所づきあいなどもあるでしょう。使用者とアイメイトのペアが、そうした日常に一日も早く戻り、その日常がこれからも平穏に続いていくことが、今、最も大事なことです。
実際に使用者とアイメイトのペアが日常を過ごすためには、周囲のサポートが必要なこともあるでしょう。彼らを見守る優しい社会、あたたかい社会であってほしいと願っています。
事件を知って、協会にご連絡いただく方も増えています。「何かできることはないか」「支援の方法はどんなものがあるか」等々、多くの応援の声、励ましの言葉をいただいており、ありがたいことだと感じています。協会事業は、たくさんの方々のご協力で成り立っています。日頃から事業に協力してくださっている皆さまの存在も、大変心強いものです。
今回被害に遭った使用者は、「こんなことは、私で止めにしてほしい」と、再発防止を切に願っています。その言葉に応えるためにも、このような事件が二度と無い、あたたかで優しい社会になることを願います。
本来であれば、個々のご連絡に対してそれぞれ回答させていただくべきでしょうが、非常に多くのお問い合わせがあり、その一つ一つに応えることは物理的に難しい状況になってまいりました。誠に申し訳ありませんが、このような形で説明させていただくことをご了解いただきたく、お願い申し上げます。