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衆議院議員 厚生労働大臣

加藤 勝信

Kato Katsunobu

先人の努力を胸に

 アイメイトの誕生から65周年を迎えられ、心よりお慶び申し上げます。長年にわたりアイメイトの育成訓練や視覚障害者への指導、啓発活動などに尽力されているアイメイト協会の皆様に深く感謝と敬意を表します。

 1957年に塩屋賢一氏により、国産第一号の盲導犬『チャンピイ』が誕生しました。塩屋氏は、自ら目隠しをして試行錯誤しながら訓練に取り組むなど、日本における盲導犬育成の礎を築かれたほか、盲導犬のことを「私の愛する目の仲間」という意味を込めて「アイメイト」と呼び、盲導犬の地位向上にも尽くされました。

 チャンピイの誕生以降、この65年間に協会から1400組を超える視覚障害者とアイメイトのペアが生まれています。当初から本拠を構える東京都練馬区は、私が高校時代を過ごした地でもありますが、地域での地道な取り組みから始まった活動が、今日まで長く続いていることを心から誇りに思います。

 今年は、身体障害者補助犬法成立・施行から20周年の節目の年でもあります。公共施設や飲食店など不特定多数の人が利用する施設での受け入れが義務化されましたが、今でも同伴拒否の事例が散見されます。鉄道やバスなどへの自由乗車を勝ち取ってきた塩屋氏ら先人の努力を、改めて胸に刻んで活動していかねばなりません。

 昨年、私も出席した東京2020パラリンピックの閉会式で、盲導犬が大会ボランティアの一人を表彰の場にエスコートしていました。あくびをする盲導犬のかわいらしい姿がSNSで話題になったそうですが、世界的なイベントを通じても、盲導犬の認知度が上がっていくのは大変喜ばしいことです。今後も、あらゆる機会を通じ、視覚障害者とアイメイトの活動がさらに広がっていくよう、関係者の皆様とともに取り組んで参ります。


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東京都知事

小池 百合子

Koike Yuriko

真のダイバーシティの実現に向けて
パラリンピックのレガシーを受け継ぎ

 公益財団法人アイメイト協会が、その活動の原点である国産盲導犬第一号・チャンピイを社会に送り出してから65年の節目を迎えられたことを心よりお慶び申し上げます。

 貴協会は、長年にわたり盲導犬・アイメイトの育成に取り組まれ、その普及に多大なる貢献をしてこられました。こうした活動は、視覚障害のある方々の生活の安定と福祉の増進はもとより、障害のある方の自立と社会参加を進め、社会全体の理解を深めていくことにもつながっています。また、アイメイトの育成は、視覚障害者御本人や貴協会の職員の方々の御努力はもとより、候補犬である子犬の育成、リタイア犬の飼育など、多くの方々の御協力により成り立っています。長年にわたり大変熱心に盲導犬の育成に関わってこられた関係者の皆様に敬意を表し、厚く御礼を申し上げます。

 昨年、東京は夏季パラリンピックを二度開催した、世界で初めての都市となりました。このレガシーを更に高めていくことは、私たちの使命です。東京都は、「東京都障害者・障害児施策推進計画」を策定し、障害のある人もない人も、社会の一員として、お互いに尊重し、支え合いながら、地域の中で共に生活する社会を目指しています。

 「共生社会の実現」「地域での安心した暮らし」「いきいきと働ける社会」、この3つを基本理念として、誰もが自分らしく働き、暮らすことができる真のダイバーシティの実現に向けて、これからも幅広い政策を着実に進めてまいります。

 「人が輝く」多様性に溢れた素晴らしい東京を、皆様方と力を合わせ、創っていきたいと考えております。引き続き、皆様方の御理解と御支援、御協力をよろしくお願いいたします。

 結びに、貴協会の更なる御発展と、皆様のますますの御健勝、御活躍を祈念し、お祝いの言葉といたします。

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第40回 アイメイト ・ デー(2016年10月23日)


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練馬区長

前川 燿男

Maekawa Akio

障害者が「特別な存在」ではなく

 国産初の盲導犬、つまりアイメイトの誕生から65周年を迎えられましたことを、心からお祝い申し上げます。

 貴協会は「視覚障害者福祉の増進」を目的として、65年の永きにわたり、アイメイトの理解・啓発や視覚障害者の抱える歩行問題解決、社会参加の促進に積極的に取り組んでこられました。平成29年からは区役所の庁舎を活用し、盲導犬の実践的な訓練を重ねて頂いています。

 私にとって障害者(児)福祉は行政に取り組む原点です。昭和46年、社会福祉に従事しようと東京都に入り、国に先駆けて日本で初めて設置したばかりの都立障害者福祉センターに配属。リハビリの受付・相談からスタートして色々な現場で無我夢中で仕事に取り組みました。永く障害者の方々と交流を重ねるうち、障害者が地域から隔離された「特別な存在」であってはならない。自然にそう考えるようになり、今も身体に沁みついています。

 去る4月の区長選挙で引き続き三期目の区長を務める事になり、改めて私の区政に寄せる期待を身に沁みて感じています。お約束した「改革ねりま第Ⅲ章」を必ず成し遂げようと固く心に誓っています。

 障害者(児)福祉の充実はその重要な一環です。これまで実施した重度障害者グループホームの増設、医療的ケア児の発達支援、農福連携の推進などに加え、今後も医療的ケアに対応したショートステイの開始(区内初)、障害者の意思疎通支援の充実など、障害者の皆さんが、住み慣れた地域のなかで一人ひとりの個性を活かして生きられる社会を目指して、全力で取り組んでまいります。

 最後に、アイメイト協会の益々の発展と、塩屋代表理事をはじめとする皆様の永年にわたるご尽力に心から敬意を表し感謝を申し上げるとともに、一層の活躍を祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。