街を歩く・出かける

アイメイト協会が目指すのは「視覚障害者が、白杖を使ったり、晴眼者の助けを借りたりせずに、犬だけを使って単独で歩行できること」。アイメイト(盲導犬)と歩くことができるようになれば、視覚に障害があっても、誰に気兼ねすることなく好きなときに出かけられるようになります。

道を歩く・横断歩道を渡る

アイメイト使用者は、行先までの地図を把握し、アイメイト(盲導犬)に、簡単な英単語を使って指示を出しながら街を歩きます。アイメイト(盲導犬)は歩道と車道の段差や道の分岐点など決められた場所で止まりますので、アイメイト使用者が車や人の流れを耳や感覚で捉え、安全を確認したうえで、「ゴー(前進)」などの指示を出して、横断歩道などを渡ります。

バスや電車に乗って出かける

歩行指導では、バスや電車の乗り降りをしたり、駅やデパートなどの利用、繁華街を歩いたりすることも学びます。公共交通機関を利用すれば、たいていの場所には自由に出かけることができます。

建物の中など、屋内の移動も一緒に

「ドア(ドアノブを探す)」「チェア(椅子を探す)」などといった指示を出すことで、アイメイト(盲導犬)は、室内であっても使用者をサポートします。アイメイト(盲導犬)には、むやみにムダ吠えをしないように教えていますので、周りに迷惑をかけるなどといった気遣いも不要です。

生活のベースとして

視覚に障害があると、外出がおっくうになったり、家にこもりがちになったり、気持ちがふさぎがちになったりすることがあります。しかし、アイメイト(盲導犬)を得たことで気持ちが前向きになり、外出したり人に会ったりする機会が増えた、自分の本来の明るい性格が表に出るようになったという方がたくさんいらっしゃいます。自由に歩けるようになることは、生活のあらゆる場面でプラスの影響を及ぼしてくれるのです。

おしゃれを楽しむ

アイメイト使用者、特に女性使用者のなかには、おしゃれな方がたくさんいらっしゃいます。服やバッグのコーディネイトだけでなく、お化粧をしたり、髪を染めたり、思い思いにおしゃれを楽しまれているようです。視覚に障害があっても、おしゃれをしたい気持ちに変わりはありません。あとは、どのように楽しむか、その方法を身に付ければよいのです。

コンサートや映画を楽しむ

音楽や映画を楽しむ人も多くいます。最近は、アイドルのコンサートや野外フェスなどに参加したなどという声も聞こえてきます。その間、アイメイト(盲導犬)は使用者の足元で静かに伏せています。

食事やおしゃべりを楽しむ

アイメイト使用者(視覚障害者)と食事をするときは、「1時の方向」「3時の方向」などといったように、時計の文字盤に例えて、食器の配置を教えてあげてください。また、メニューを読み上げたり、『どんなものが食べたいの?』など、食事の内容について会話をしたりすることも助けになります。視覚に障害があっても、周囲のほんの少しの助けがあれば、家族や友人とおしゃべりをしながら食事の時間を楽しむことができます。

実際に、アイメイト協会の卒業生(アイメイト使用者)は、さまざまな職業に就いて社会で活躍しています。

卒業生たちの仕事(総卒業数/現在の実働数)

教員 93 / 19
自営業 22 / 3
牧師 1 / 0
琴三弦教授 9 / 1
会社役員 13 / 4
主婦 241 / 55
文筆業 2 / 1
公務員 40 / 14
三療/マッサージ・指圧・鍼 565 / 80
農業 3 / 1
詩吟教授 3 / 0
不動産業 2 / 1
無職 100 / 22
議員 2 / 1
施設職員 81 / 15
僧侶 3 / 1
写真家 1 / 0
音楽関係 20 / 7
カウンセラー 5 / 3
団体職員 5 / 2
電話交換手 13 / 6
修道士 2 / 0
会社員 25 / 7
学生 59 / 11
パーソナリティ 3 / 1

数字は人数(総卒業数 / 現在の実働数)です。【2016年12月15日現在】

※データは卒業時のもので、退職・転居・老衰・死亡、犬のリタイア(引退)などにより、現在の実働数とは一致しません。たとえばお一人が現在3頭目のアイメイトを使用している場合、卒業数3 / 実働数1ということになります。

アイメイト(盲導犬)を得て、世界を広げたアイメイト使用者の歩行に対する想いをご紹介します。

「毎日、アイメイトと外を歩く。周りから見ればそれだけのことかもしれませんが、私にとっては大きく世界が開けたんです。精神状態が変わりました。ストレスから解放されたんです」(八方順子さん)

「アイメイト歩行では足でコーナー(交差点ごとの道路の段差)を確認しますよね。コーナーの高さ、角度、ギザギザになってるとか。見えている人が気にしないことで場所を確認している。逆説的ですが、以前より今のほうがよく見えているんです」(志賀信明さん)

「私はチャンピイと出会う前から、独立してより自由に歩く手段としてどうしても盲導犬を持ちたいと前向きに動いていた。その結果、実際にチャンピイと歩くことができるようになると、これは素晴らしいから日本でもどんどん盲導犬を育てていくべきだと思った。自分ひとりの問題ではなくなったんです」(河相洌さん/国際盲導犬第1号チャンピイ使用者)