連載 アイコがレポート! アイメイト協会を支えるボランティア家庭

飼育奉仕 アイメイト協会を支えるボランティア家庭

繁殖奉仕の家庭で育った子犬は、一度アイメイト協会に戻ってから、飼育奉仕の家庭に一頭ずつ預けられます。飼育奉仕のボランティアさんは、成犬になるまでの約1年間、アイメイト候補犬を大切な家族の一員として育てます。この時期、奉仕家庭のご自宅で飼育をするのは、愛情を受けて安心できる環境で育つことで、犬の情緒が安定するから。そして、人間を信頼するようにもなるんです。

飼育奉仕の家庭では特別な訓練を行うことはありませんが、ボール遊びをさせない、決められたエサの種類や量を守る、間食をさせないなど、いくつかのルールがあります。ボール遊びなどをさせないのは、動くものに反応して追いかけるクセがついてしまうと、アイメイトになるときに困るからなんですって。

飼育奉仕家庭では、家族と触れ合い、散歩に行ったり、公園で遊んだり、普通のペットと同じように約1年間を元気に過ごします。

飼育奉仕家庭の小笠原麻子さん・正豊さん夫妻に聞きました

アイコ:どうして飼育奉仕をされようと思ったのですか?
小笠原さん:私の実家でも飼育奉仕をしていたんです。ちょうど娘が動物を飼いたがっていたので、いい経験になると思いました。

アイコ:普段はどのように犬と過ごしていますか?
小笠原さん:毎日散歩に連れていったり、部屋で家族と一緒に過ごしたり、いくつか守らなくてはいけないルールはありますが、ほとんど普通のペットと変わりません。ラブラドールはとても賢い犬なので、トイレなどもすぐに覚えてくれました。

アイコ:1年でお別れすることはさみしくないですか?
小笠原さん:よく聞かれる質問なのですが、1頭目のときは、さみしいというよりもお預かりしたアイメイト候補犬が病気やケガもなく無事に育ったことに安心する気持ちが大きかったです。成長して巣立っていく子どもを見送る保育士さんのような気持ち、というのでしょうか。人と過ごすことが大好きな犬種なので、アイメイトとして使用者さんと共に活躍してくれることはもちろんですが、どのような形であっても与えられた場所でかわいがられて、元気に過ごしてくれることを願って送り出しています。

現在は2頭目の犬を飼育中。車でお出かけのときも家族と一緒。(写真提供:小笠原さん)

2020年12月21日公開